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浄福寺城探訪ツアー 津久井城との竪掘り比較

八王子城主 北条氏照公の養子入り先とされる浄福寺城(由井城)の探訪ツアーを実施しました(撮影:20/1/25)。
八王子城跡ガイドとNPO三ッ鱗会のメンバーおよび一般の方、計17名の参加で行いました。
今回のスタートは恩方小学校の裏手から入り、大手道とされる尾根を登るコースです。
浄福寺城については江戸東京博物館学芸員の齋藤慎一先生の精力的な研究成果があり、ここでは城郭用語を先生の論文の中で使用しているものに統一して使用させていただきました。
また、後半では不思議な戦国遺構である「連続竪掘り」について、小田原北条傘下の城館である津久井城のものと、ここ浄福寺城のもので対比し比較検証をこころみています。


(行程は上のとおり。縄張り図は 2006「東京都の中世城館」東京都教育委員会から引用)


(恩方小学校ぎわの空きスペースで主催者のNPO MTDさんからレクチャーです)


(スタートしてすぐに五輪塔。齋藤先生はこれを戦国のものだと同定しています)


(齋藤先生はこのなだらかな尾根を大手道だったとしています)


(先生はここにこの城で最も大きい居館があったとし、正面が虎口です)


(若き氏照公が仰ぎ見ていた風景。山頂には水場がある。いつかあそこに城を作るぞ !!


(この城にはたくさんの堀切がありますが、その中でこれが最大のものです)

小田原北条傘下の2城で「連続竪掘り」の比較

ここ浄福寺城には戦国遺構として不思議な「連続竪掘り」があります。
これの戦略的意味は何でしょうか !?
そこで、小田原北条傘下の城館である津久井城のものと、ここ浄福寺城のもので対比し比較してみました。

津久井城では斜度30度くらいの斜面に削りとられた竪掘りが2〜3本ずつ何列も並びます。スキー場で考えてみて下さい。斜度30度は結構きつい斜面です。

それに対し浄福寺城では削平されたほぼ曲輪状の緩斜面に作られています。
氏照公とともに小田原からついてきた家臣たちが小田原北条の風を吹き込みたかった?
背後の漏斗状の斜面の存在を考えると、畝堀りにして水場のない山頂部で天水を集める工夫をした?(同じ傘下の柚木城ではこれで実際に水が貯まっています)
障子堀りを作るためのプロトタイプとして作成した?
等々、不思議な遺構で好奇心がつきません。


(地理的にはすぐ近くにある2城に「連続竪掘り」が、でも両者でこんなに違いが ??)

津久井城「連続竪掘り」の補追

津久井城には強固な竪掘りがおびただしい数で作り込まれています。
その中でも長大な10本以上のものは山裾から山頂部の本城曲輪に向けてせり上がり、山頂近くではさらに途中からの竪掘りを従え「連続竪掘り」を構成します。
城郭用語としての「竪掘り」は教科書的には、攻めて来る敵軍の横移動を防ぐことを目的に作られるとされるのですが、津久井城の圧倒的な竪掘り群を辿って歩くとき、何かもっと奥深い構築意図があったのではないのかと感じさせられます。


(見学者が3本の「連続竪掘り」の真ん中の堀底にいます。奥のものが一気に津久井湖まで)


(浄福寺城主郭(山頂)でみんなで集合写真です)


(帰途は浄福寺「卍」を目指して西側の急斜面を一気に下りました)


(浄福寺城の名前の由来になった浄福寺「卍」です。創建されたのは江戸期、城名はのちのもの)



浄福寺城はたくさんの曲輪(削平地)、堀切、竪掘などが、手つかずのまま埋もれることもなく残っている山城です。
ほぼ訪れる人もなく道標なども一切ないことから、戦国の雰囲気が残されていてそれをを直に感じとることができる貴重な遺構です。
今回は限られた時間の中でもっともこの城の良さを体感できるコースとして計画した結果、上に示したようなものになりました。
いかがだったでしょうか。

今回の戦国遺構浄福寺城の探訪を動画にまとめました。
視聴は右_(YouTube:5分半) 戦国山城浄福寺城探訪



2020年の初日の出です

2020年の八王子城山の初日の出です(撮影:20/1/1)。
AM6時少し過ぎ城跡駐車場に着きました。
以前だとこの時間では駐車場はほぼ満杯で止める場所をさがすのに苦労をするのですが、最近は留めるのに苦労しない程度には空いていています。
そんな中で懐中電灯で足元照らしながら登り始めました。
金子曲輪手前あたりから空がかなり白んできて関東平野を見渡すことができました。空を見渡すとほぼ雲が無い状態でした。
合目表示の「9合目」から100mくらい登った場所が絶好の初日の出スポットです。
見知った顔も何人かいましたが、城跡ガイドメンバーはかなり減ってきました。


(天気予報どおり太陽が出る東京湾の奥の太平洋に雲がかかり残念な初日の出です)



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